「袖ヶ浦福祉センター養育園での暴行・死亡事件に対する声明」

 12月12日、袖ケ浦福祉センター「養育園」で、19歳の少年が死亡したことが報道されました。
その前々日に職員からのひどい暴行があったこと、その上、同園の男性職員5人が、少年をはじめ10人の入所者に繰り返し暴行(虐待)を行っていた事実が確認されているとのことです。
おりしも千葉県では虐待防止の研修会が行われている最中であり、この報道は大きな衝撃となって関係者の間を走りました。

 すでに他団体からも声明文が出されていますが、当会としても断じて許すことのできない犯罪行為と受け止めています。
亡くなられた少年のご冥福を心よりお祈りし、ご家族の耐え難い心中をお察し申し上げます。

 その後、県による聞き取りや立ち入り検査のみならず、14日には警察が、暴行の疑いで施設と運営する団体の事務局を捜索し、詳しい状況や死亡との因果関係について調べを進めるとの報道もありました。

 施設職員からの虐待が日常的に行われていた信じがたい事実。恐ろしくても声を上げられない重い知的障害者の苦しみを思うと、本当に辛く悲しい事件です。報道によれば「支援がうまく行かず暴力に頼った」とのこと。
また、異動先でも暴力が振るわれていたとのこと。
事実であれば、歴史の長い県立の施設での事件です。
経験の蓄積が生かされなかったのか、職員間で支援方法の協議、共有はなかったのか、他の職員には、許されない行為との認識はなかったのかと推察すると、残念でなりません。

 昨年10月、障害者虐待防止法が施行され、千葉県では昨年、今年と施設管理者、職員に対する虐待防止の研修を行っています。
にもかかわらず、県立の施設でこのような事件が起きたことに、必死に、より良い支援を積み重ねている福祉関係者の落胆は例えようもありません。
また、公的立場の千葉県の責任は極めて重大と言わざるをえません。

 この上は、このようなことが二度と起こらないよう、「真相の究明」、「支援現場の抜本的改革」、加えて「被害者の身体的・心理的な救済」「暴行を行った職員と管理者の責任追及」に至急取り組まれることを求めます。

平成25年12月18日

千葉市手をつなぐ育成会

会 長  島田 貴美代

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